■組織概要
ポリテクセンター(愛称)は、再就職のための技能向上、新技術習得などを目的とした職業訓練を実施する独立行政法人です。高齢者の雇用確保、障害者の職業的自立推進、求職者その他労働者の職業能力の開発及び向上のため、高齢者、障害者、求職者、事業主等に対し総合的な支援を行っています。
■強み
企業・業種団体の人材ニーズを収集し、企業が必要としている人材の育成カリキュラムを作成。効果的に職業訓練を実施できるところが強みです。施設職員は、憲法にある「勤労の義務」「職業選択の自由」を実現させる仕事に誇りを持ち、日々真摯に訓練生のサポートに励んでいます。
■今後の展開
今後も日本・地域を支える職業に就く優秀な人材を育ててくこととしています。これを実現するため、秋田労働局はじめ県内ハローワークと連携。定期的に県からの助言も得ながら事業を進めていく考えです。12月からは新しく「RC造施工技術科」も用意。大規模工事の需要増加を踏まえ、建設業界で活躍したい人材を募集中です。これからも県内で必要とされる「ものづくり」に特化した訓練科目を設定し、訓練生の就職を支援するとともに、業界の発展に寄与していきます。
ー真坂ー
ここは何をするスペースなのでしょう?
ー勝又さんー
住宅リフォームデザイン科の訓練を受ける場所です。そのほかにも施設内には、機械加工や電気関係の工事に関する実習場も設けており、実際に機械等を使い実践的な力を身に付けることができるようになっています。こうした設備を活用しながら、当センターでは40年以上にわたりものづくりに携わる人材を育成してきました。
ー伊藤課長ー
長い間培ってきたノウハウや企業とのつながりを生かし、ハローワークと連携しながら訓練生の就職をサポートします。当センターで実施している訓練は機械系、電気系、建設系の3分野8コース。基本的に各科6カ月(導入訓練がある科は7カ月)の訓練をすることとなっていますが、就職が決まれば早期修了も可能です。開講する科目については、県内におけるものづくり業界の動向を踏まえ設定しておりまして、機械加工技術科では、現在特に秋田県で力を入れている航空機・自動車関連産業で必要な加工技術者育成に取り組んでいます。
ー真坂ー
全くの素人からでも現場に出る力が付きますか?
ー近藤さんー
ゼロからのスタートでも、どの科も基礎から知識・技術を身に付けることができますし、履歴書の書き方や面接の受け方も指導しますので心配ありません。受講料がかからない上、上限はありますが交通費も出るので、雇用保険の給付を受けながら経済的にも安心して通うことができるんですよ。
ー真坂ー
ものづくりに携わりたい方にとっては至れり尽くせりの環境ですね。
ー勝又さんー
私たちも、訓練生だった方が実際に就職され新しい人生を歩まれる姿を見ると非常に嬉しいです。皆さんのスキルアップを手助けすることで、一緒に成長していきたいと思います。
ー伊藤課長ー
ものづくり産業は古くから日本経済を支えてきました。最近は自然災害の増加で、強靱な建物の需要も高まっています。県内の製造業・建設業を担う人材を育てることで、地域経済の活性化にもつなげていければと考えています。
─電気設備技術科を受講されようと思ったきっかけを教えてください。
ー小野さんー
父が電気工事士をしておりまして、やりがいのある仕事だと感じこの分野に挑戦してみようと思いました。私は訓練の中でも特に、火災報知器等の消防設備に興味を持ち入所を決めました。
―一日の流れをお伺いしたいです。
ー小野さんー
9時20分から訓練が始まり、12時から13時までのお昼休憩を挟んで午後の学習を行い、15時40分で終了です。その後は帰宅する人もいれば、教室で履歴書を作成したり、その日やった勉強の復習をしたりする人もいて、自由に過ごしています。
─クラスの雰囲気はどうですか?
ー小野さんー
クラスは年齢層が幅広く、最初はどうコミュニケーションをとったら良いのか戸惑ったのですが、今では同じ目標に向かって取り組む良きライバルとなっています。勉強している内容が同じなので、各自得意な部分を教え合って切磋琢磨している感じですね。勉強に限らず、お互い履歴書を見せ合って不足しているところを指摘するなど、就職に向けてもサポートし合っています。
─仲間同士協力することでモチベーションも高まりますね。
ー小野さんー
皆同じ電気関係なので、将来的にはこのクラスで出会った人と一緒に仕事をすることになるかもしれません。そういったつながりができるという意味でも、ここに通って良かったと感じます。技術面に関して言えば、電気工事士の資格取得には実技が必要で、合格するために電線やソケットなどの道具を使って練習しなければならないのですが、ポリテクには必要なものが全てそろっているので、しっかりと練習することができ安心です。
─今後の展望をどうぞ!
ー小野さんー
今月で6カ月目になりますので、現場に出てここで身に付けた力を発揮していきたいです。どんどん経験を積んで腕を磨き、ものづくりで秋田を支えられる人間になりたいと思います。